Unreal Engine 5を使ってみる その18(Meta Quest 3S、OpenXR、MetaXR)

はじめに

 今回はMeta Quest 3Sを利用した、Unreal Engine 5でのVRについて試してみました。

 そもそも私のPCでVRができるのか?を検証したもので、VR関連の機能について深堀はしていないです。というのも、私のノートPCのGPUは非推奨とされていたのです。

▼Meta Quest Linkに対応したPCの一覧はこちら。NVIDIA 3050 (ノートパソコン)はLinkに使用することが推奨されていないと書かれています。

Windows PC Requirements to use Meta Quest Link | Questヘルプ | Metaストア

▼私のノートPCのGPUはNVIDIA 3050 Laptopです。

ちょっと買い物:新しいノートPCとSSDの増設

はじめに  今回はこれまで使っていたPCが壊れたので買い替えましたという話です。  以前はよく分からないGPUが載っていたノートPCを使っていたのですが、最近はUnreal E…

 推奨されていないだけで、実行できるのかどうかが分からなかったので、研究室にあったMeta Quest 3Sを借りて検証しました。結論から言うと問題なく接続できたので、現在は個人的に購入して遊んでいます。

▼以前の記事はこちら

Unreal Engine 5を使ってみる その14(CSVファイルへの保存、Node-RED)

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Meta Quest Linkとの接続

 Meta Quest 3SとPCを接続するには、Meta Quest Linkが必要です。先述したように私のPCのGPUは非推奨とされていたわけですが、接続できるか試してみました。

▼Meta Quest Linkのページはこちら。アプリとしてダウンロードできます。

Getting started with Meta Quest Link App | Metaヘルプセンター | Metaストア

▼インストールを進めていきました。

▼今回はQuest 3Sです。

▼接続方法は二通りあります。LinkはType-Cケーブルで有線、Air Linkは無線です。

 Linkは接続できない状況が続いたのですが、Air Linkはすぐにつながりました。Meta Quest 3SとPCを同じWi-Fiのネットワークに接続しておく必要があります。

▼Air Linkで接続できました!

 Air LinkはWi-Fiの接続状況によってはラグがあり、通信が低速なときは酔いそうになります。ケーブルが無くて楽なのですが、通信は有線の方が速いという印象です。

 有線はデバイスを再起動したり接続し直したりしていると、私のPCでも認識して接続することができました。なかなか認識しないことがあります。

 Linkで接続後に白いタイルの空間に移動して、操作ボタンなどが全く表示されないことがあったのですが、ヘッドセットの右側にあるアクションボタンを長押しすると、メニュー画面が表示されました。これでLinkに接続後も操作できるようになり、後述するようにUnreal Engineも起動できるようになりました。

▼LinkまたはAir Linkで接続すると、操作はハンドトラッキングではなくコントローラになります。

 今も有線でなかなか認識しないことがあるのですが、全く問題なく使えることもあるという感じです。

▼接続が不安定だったり、謎の空間に飛ばされて操作できないこともありました。これが非推奨の所以かもしれません。

▼トラブルシューティングのページはこちら。とりあえず再起動しているとつながることがあります。

Troubleshoot issues with Meta Quest Link | Questヘルプ | Metaストア

 有線があまりにも不安定な場合は、Air Linkを利用するのが良さそうです。

 Meta Quest LinkがデフォルトのOpenXRランタイムに設定されていないと表示されていたので、これはデフォルトに設定しておきました。

▼設定→一般から設定できました。

▼ベータの欄で面白そうな機能があったので、有効にしておきました。パススルーやアイトラッキングもあります。

プロジェクトの作成

 Unreal Engineでの開発に利用できるか試していきます。今回はUnreal Engine 5.5でバーチャルリアリティのプロジェクトを作成しました。

▼Epic Games Launcherから作成しました。

▼起動するとこんな感じ。

▼VRデバイスを接続せずにゲームを開始すると、変な視点で始まって操作できません。

▼プラグインのOpenXRは既に追加されていました。

Meta XRの追加

 プラグインとしてすでに追加されていたOpenXRは、様々なVRデバイスなどを利用できるようにするものです。Meta Quest関連のデバイスはプラグインのMeta XRが特化しているので、追加しました。

 Fabには公開されていないので、Pluginsフォルダに直接追加する必要があります。

▼以下のMeta Horizonのページを参考にしています。

Meta XRプラグインのインストール | Meta Horizon OS Developers

 プラグインはUnreal Engine 5 Integrationのページからダウンロードできます。

▼以下のページからダウンロードできます。

Meta開発者

▼ダウンロードすると_MACOSXというフォルダもあったのですが、必要なのはMetaXRです。

▼Unreal Engine 5.5のEngineフォルダにあるPluginsフォルダに追加しました。

▼こちらの記事で紹介しているのですが、私はUnreal Engineのエンジン部分を別のドライブにインストールしています。

Unreal Engine 5を使ってみる その17(開発中に気になったこと集)

はじめに  今回はUnreal Engine 5で開発しながらちょっと気になったことを集めてみました。  Unreal Engineを使い始めて1年ぐらいになりますが、基本的に外部と通信して…

 再度プロジェクトを開いてプラグインを確認すると、Meta XRが追加されています。

▼追加後、再起動しました。

 なお、最初はUnreal Engine 5.3でプロジェクトを作成していたのですが、起動できませんでした。

▼ダウンロードページにはUE RequirementsがUnreal Engine 5.5になっています。

Meta開発者

▼実際、バージョンの違いで起動できませんでした。

 今後アップデートがあると、Unreal Engineの対応バージョンも変わりそうなのは要注意ですね。

 プラグインを適用後、画面下側にMeta XRのアイコンが追加されていました。

▼クリックすると、Setupの画面が表示されました。

 エラーはすべて解消しておきました。

▼Apply Allで解決しました。

 セットアップが完了したので、実際にプレイしてみました。

▼VRプレビューとして起動する必要がありました。

▼起動できました!手が表示されていますが、これはコントローラで操作しています。

▼立方体を掴んだり、銃弾を発射したりできます。

▼ボタンを押すと、メニュー画面のウィジェットが表示されました。ゲームを終了することができます。

 なおMeta Quest 3Sでスクリーンショットした画像は、Meta Horizonに自分のアカウントで入ると確認することができました。

▼Meta Horizonのページはこちら

https://www.meta.com/gallery

最後に

 私のPCでも問題なく接続できることが確認できました。これからMeta Quest 3Sを使って、色々試そうと思います。ロボットの操作に使いたいですね。

▼MetaのUnreal Engine向けのページがあります。

Building with Unreal Engine | Meta Horizon OS Developers

▼早速ハンドトラッキングについて試しています。また別の記事にまとめます。

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